K-Master's Thinking

しがない飲み屋のマスターが、世の中のことを考える。

『生活保護』について考える。公平、適切な制度運営は可能なのか?

こんにちは。KIMAMASTERです。

 

最近読んだ本の中に生活保護に関する記述がいくつかありました。

その中で共通する言説があったので紹介します。

 

まずはこちら。最近、「下流〇〇」というタイトルの本が多いな…。

(阿部彩さんの記述)

苦しい時には生活保護を受ければいい。

無理して頑張らずに、ちょっとの間でもいいので、生活保護を受けるべきだ。

それにより致命傷にならなければ、むしろ安く済む。

生活保護は、そのように予防的に使うべきだ。

 

・・・・・

 

次にこちら。 

生活保護VSワーキングプア (PHP新書)

生活保護VSワーキングプア (PHP新書)

 

ケースワーカーをしていた著者)

生活保護の目的は、生活保障だけでなく「自立」を助長すること。

その為には、事後的ではなく予防的な使い方にするべきだ。

「自立」を果たすことで、生活保護の負のイメージが払拭できる。

困ったときにちょっとだけ利用するという、プチ生活保護を推奨。

「自立支援」のために、入りやすく、出やすい制度へ。

 

・・・・・

 

そして最後。前回も紹介した本。

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書)

 

生活保護は権利である。いざとなれば気軽に収入(年金)の足りない分を補えるという意識でいて欲しい。

事後的な対応だけで予防的に使われないことが問題。一部でも受けられれば致命的にならずに済む。そのためには生活保護を目的に応じて分解するべき。

 

・・・・・

 

生活保護は国民にとってのセーフティーネットです。

今、その最後の砦である生活保護が、うまく機能していません。

本当に必要としている人に届いていない。

そんな中、著者たちが共通して訴えているのが…、

  • 気軽に使える制度に。
  • 予防的に使えるように。

の2点。でも自分としては違和感があります。

その違和感の原因を紐解いて見ると…、

  1. 人間、楽な方に流されるもの。モラルハザードを引き起こすのでは?
  2. そうならないように、みんな頑張って生活している。本当に必要な人は無理に我慢しなくいいが、その原因は問われて然るべきなのでは?
  3. そして、どっちにしろ行政が支給の判断をすることになる。どこで線を引くのか?特に「予防」の水準は難しい。

・・・・・

 

これらの問題が解決しない以上、公平、適切な制度運用は困難でしょう。

それを解決するための提案として…、

  1. 無条件給付のベーシックインカムに切り替える。
  2. 労働インセンティブを損なわないよう「負の所得税」の導入。
  3. 生活保護保険料」を徴収して、保険制度にしてしまう。(「下流老人」より)
  4. 住宅、食費、光熱費などに分割して、必要な部分だけ支給する。
  5. 現金給付を止め、すべて現物給付に切り替える。

などが考えられます。細かい内容は長くなるので、又の機会に。

いずれにせよ生活保護だけで考えるのは難しい。

社会保障社会福祉、全体的な制度設計を見直さないと埒が明かないのでしょう。

 

 

本日もお読み頂き、ありがとうございます。